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陳式太極拳理論

ここでは、「陳式太極拳理論」 に関する記事を紹介しています。

               陳式太極拳・おいらの虎の巻と独り言 もくじ



陳氏18世 陳式太極拳10代伝人 陳照奎宗師 陳式太極拳11代伝人 馬虹老師
陳式太極拳12代伝人 李力民老師と伝わっている陳式太極拳理論の一つで
私もなんども李老師から指導・説明を受けています。

发劲とは全身の力・緊張を適度に抜くという前提の下、大脳から伝わる指令により
丹田に蓄えられた力を爆発させ、腰・脊椎を中心として螺旋形式で弾き出される力を全身の力に移行し、
打撃に使用する部位の根元から順に力を伝え、打撃する一点に力を集中させる一種の爆発力です。
特に肩・胸は力が入りやすいので力を抜く事が大事です。
いわゆる中国武術で寸劲や 一格灵と呼ばれるものと同質のものです。

陳照奎宗師は  

      「ロバが泥浴びなどをした後、立ち上がり全身を震わせ体に付いた泥・埃をふるい落とす時の、 
        とても体の力を抜いた状態から突然全身を弾かれたように震わせる状態」 

      「ゼンマイ(時計)などを巻き上げコントロールを失うと突然爆発的な力を発生させる状態」

という表現で发劲を説明したようです。

888.jpg
ロバと言う表現がすごくリアルだと思います


:发劲は打撃のみではありませんしこのほかにもいくつも理論・用法があります。
上記は代表的で解りやすく実用的に表現しております。私の表現力は高くありませんが、
さらに日本語では適切な部位表現・武術表現が少ないので結構細かい理論が
簡略されてしまいます。また意外と意味が飛躍して誤解を招く可能性がある為、
あまり抽象的・専門的な理論・中国武術哲学の使用を控えてます。

参考資料:陈式太极拳体用图解 (北京体育大学出版社)  
              陈式太极拳拳理拳法(北京体育大学出版社)
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太極拳には筋トレは必要ないと思ってる人いませんか?
太極拳を学ぶ人の目的はさまざまですから、必ず必要とは言いません。
が、少なくとも「伝統拳、武術太極拳として陳式太極拳を学んでいる」と口にするなら筋トレは必要です。

  「ああ、今日も筋トレしないと・・・」

という考え方ではなく、重要な鍛錬の一つとして考えるべきだと思います。

筋トレといってもいわゆる洋式的な大きな筋肉をつける鍛錬ではありませんし
太極拳に大前提でもある 「力始干脚、行干腿、主宰干腰、表現在手」 は頭に叩き込む必要はあります。
筋肉の柔軟性と弾性がなにより要求されるので、ジムでガンガン筋肉をつけると
修正するのに後が大変です。やはり相応の方法があります。
 
もちろん柔軟体操は欠かせません。
 
いくら丹田から力を発するとか、発勁だとか、気功だとかなんとかウンチクを並べても、
その力を伝える、支える、表現する物理的な筋肉がないと武術的な価値を損なってしまいます。

日々練習する 「套路」や 「推手」 などが下半身を強固にしなやかにして行きますが、
上半身はそうはゆきません。
伝統的な筋力増強(ここではあえて{勁力}とは呼びません)の為の器具もあります。

たとえば、太極大棍(長さ3mほどの棍棒)
      
      太極車輪(円錐形の大きなゴミ箱の様な形で、中はコンクリート詰め

      纏糸棒 (長さ1.5mくらいの鉄棒)
 
      対極球 (鉄や鉱石の球)

などなどあります。
 
私は李先生のアドバイスの下、バランスを保ちながら半年で約10KG 増強しました。
(以前痩せてただけか?) 弾性のある筋肉が備わり始めると発勁の練習がとても楽しいです。        
ただし太極拳の持つしなやかさ、柔らかさは1、2年鍛錬したところで身につくものではありません。
李先生からいつも 

   「おめえ、動きがまだまだ硬いな・・・」

と言われます。 日々頑張ります。

yaling.jpg

yaling2.jpg
李先生はこれを振り回して遊んでます。 私では上がりません。
当然ですが李先生の動きは驚くほど柔らかいです。


yanfa.jpg

新架の陳式太極拳の動作は身法、歩法、眼法、手法などなど大変細かいですが、
どれが欠けても当然不自然なものになってしまいます。 
各指導者の要求が無い場合には、生徒は何が正しいのか解りません。 
「たかが視線だろう」と思ってしまいがちですが、とても難しいものです。
指導者によってはあまり高い要求を生徒にするのを控えているのかもしれません。

上の写真は第一金剛島碓の右後ろに相手を流した時の動作ですが
(中国漢字が無いし、日本語で説明したことが無いので表現はめちゃくちゃです、すんません)
このとき明らかに後ろを向く人がとても多いような気がします。 
しかし相手は後ろには居ませんし、もし相手が後ろに流れてしまったとしても、

後ろを向くという動作は自身が流れてしまっていることになります。 
流した時点でも「同時に前に張り出す、後ろに腰を下げる」という動作の糸を
切らないということは基本的なことです。

また後ろを向いた時点で両腕の張り出す力が失われます。
何も自身の後ろに相手を流しているわけではありません。
さらに用法は両手で相手の腕を引っ張り込むだけではありません。 
「後ろに流れた相手が踏ん張ったので改めて前に送る」 という
前提だとしたらもう間に合いませんし糸が切れてしまっているばかりか、
後の相手の動作に対処するのに必要な腰から出る力の
領域から自分も相手も外に出てしまっています。


そのほか斜行、六封四閉、単鞭、青竜出水、などなど、などなど
とにかく後ろや下を見る人も目立つような気がしますが、相手に後ろ頭や横顔を見せたり、
前に相手が居るのに下を向くという動作が正しいのかどうか言わなくても解ると思います。
また相手を見るのに顔を動かすのではなく、「眼」 を動かすことが大事です。

分解動作を一つ一つ確認するために自分の手や足運びを見るために下や後ろを
見ることはありますが、套路を打っているときにはどんな速度でも
視線をあやふやにしてはいけません。

私は以前毎日、李先生から、

   「おいっ、下を見るなといっただろ!!バカかお前は!もう一度やりなおせ!」

などといわれました。 頭から煙が出そうになることもありましたが、
根気強い指導と我慢のかいもあり、現在ではそのような癖はほとんどありません。